現代は核家族化が進んできており、祖父母世代との同居はめずらしいものとなりつつあります。この傾向はいまに始まったことではなく、少し前から当然のことのようになってきました。世代間の差によって価値観が異なることも多く、それが理由で衝突することもあるため、若い世代と年配の世代が一緒に暮らすことは昔に比べると難しいと言わざるを得ません。
しかし、孫の世代にとっておじいちゃん、おばあちゃんとの交流は欠かせないものだとも言えます。逆に祖父母にとって孫というのは非常にうれしい存在であるため、子どもの世代はその両者を取り持つ必要があると考えられています。
良好な関係を築くことは孫の世代に年配の人を大切にするという姿勢を育むという側面も持ち合わせています。少子化と言われる時代に世代間の交流は、人間性を伸ばすことにもつながるので、大切にするべきだとされているようです。
また、孫の世代にとって、祖父母というのは歳が離れているため最初のお別れの場となることもまずらしくありません。旅立ちというのは、人間に必然のことであり、それを直接的な形で伝えてくれるのは祖父母だということもできるでしょう。
孫の世代が充分に成長してしまっている場合、祖父や祖母の葬儀というのは大人として向き合う儀式となります。ただ、これは小さい頃に祖父母と良好な関係を築いているからこそ実現できることだと言えるかもしれません。祖父母の世代との交流は、現代において簡単なことではありませんが、充分にかかわり合うことで、お互いに豊かな人生のヒントが得られるはずです。